衣盂えう)” の例文
本来仏法者は衣盂えうのほかに何ら財宝を持ってはならないのである。何を置くために塗籠を備えるのか、人に隠すほどの物ならば持たぬがいい。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「我身も田園等をもちたる時もありき。また財宝を領せし時もありき。の時の身心しんじんとこのころ貧うして衣盂えうにともしき時とを比するに、当時いまの心すぐれたりと覚ゆる、これ現証げんしょうなり」(同上第三)。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)