街端まちはず)” の例文
旅のあかを落して、涼衣すずぎに着代えるまも惜しむように、さっそく都の土産物みやげものなど持って、街端まちはずれの紫石街しせきがいへ出向いて行った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なにか緊迫してくるものを各〻めいめいが顔にたたえ出した。自然とそれが人々を無口にさせた。誰の眼も一様に、そこから街端まちはずれの街道を眺めて、生唾なまつばを溜めて待ちしびれている様子に見える。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紫石街しせきがい街端まちはずれ、彼の裸足はだしの軽ろさでは、またたくまだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)