“虎毛”の読み方と例文
読み方割合
とらげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
獰猛どうもうな相貌をした虎毛とらげの犬で、三四疋位の聯合軍れんごうぐんは造作もなくみ伏せる猛犬もうけんだったので、競争者を追払ってずる/\にピンの押入むことなったわけである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
甲斐は自分で手代に会った。助二郎は「御注文の虎毛とらげがはいりましたので」と云って、箱のまま出してみせた。
「イーねこだねえ」と「イー」に妙なアクセントをつけた妻の声が明らかに聞こえた。それは出入りの牛乳屋がどこかからもらって、小さな虎毛とらげの猫を持って来たのであった。
ねずみと猫 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)