“蒲殿”の読み方と例文
読み方割合
かばどの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「……鎌倉殿のお仕打しうちです。くに、鎌倉殿のご推挙によって、あの無能な蒲殿かばどのさえ、参河守みかわのかみに任官され従五位下にじょせられておるではございませんか」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
芭蕉翁は「木曾殿と背中あはせの寒さ哉」といったそうだが、わたしは蒲殿かばどのと背中あわせの暑さにおどろいて、羽織をぬぎに宿に帰ると、あたかも午前十時。
秋の修善寺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その望みもはかなく破れて、予に万一のことあらば、そちの父に打たせたるかのおもてを形見と思え。叔父の蒲殿かばどのは罪のうして、この修禅寺の土となられた。
修禅寺物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)