葉柄ようへい)” の例文
よく見ると簑は主に紅葉もみじの葉の切れはしや葉柄ようへいつづり集めたものらしかったが、その中に一本図抜けて長い小枝が交じっていて
小さな出来事 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
またザボンのなえ葉柄ようへいみきから芽出めだつ葉にもまた三出葉が見られることがあって、つまり遠い遠い前世界の時の葉を出しているのであることは
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
樹全体も一つの葉にすぎず、もろもろの河はより大きな葉であり、その葉肉は間にはさまれている陸地であり、都市は葉柄ようへいの附け根にひり出された昆虫の卵である。
くきは立って六〇〜九〇センチメートルの高さとなりえだかっている。葉は大形で葉柄ようへいそなえ、くき互生ごせいしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
木の葉が夏過ぎて落ち散るのは葉柄ようへいの根元の処にコルク質の薄い層が出来てそこだけ脆くなるから少しの風にでも誘われて天下の秋を示すものだそうだ。
歳時記新註 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
長い葉柄ようへいそなえ、葉面ようめん楕円形だえんけい重鋸歯じゅうきょしがあり、葉質ようしつやわらかくてしわがある。四月ごろ花茎かけいが葉よりは高く立ち、茎頂けいちょう繖形さんけいをなして小梗しょうこうある数花が咲く。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)