荒亡こうぼう)” の例文
私は生活の虚無感きょむかん陶酔とうすいしながら、連日酒をあおり、流連荒亡こうぼうの夢を追って時の過ぎるのを忘れるような暮し方をしていた。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
その設備の費用や、交際や、仲に立って狡計こうけいろうする金魚ブローカーなどもあって、金魚のため——わずか飼魚の金魚のために家産を破り、流難荒亡こうぼうするみじめな愛魚家が少からずあった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)