草角力くさずもう)” の例文
草角力くさずもうの関取だったという、此上もなく強健なのが、はりから落ちたらしい大臼に押し潰され、猿蟹合戦の猿のような恰好で死んでいたのです。
『それはの、大きい兄さんがちいさい時に草角力くさずもうに出るのでこしらえたものだよ。よく見てごらん、名前がってあるずら』
虫干し (新字新仮名) / 鷹野つぎ(著)
「なんだい、それあ。田舎の草角力くさずもうじゃねえんだぞ。」
火の鳥 (新字新仮名) / 太宰治(著)
草角力くさずもうの大関で、柔術やわら、剣術一と通りの心得はあるという触れ込みで雇われた力松が、刃物を持っているのですから、これは容易ならぬことでした。
「下男の勇太郎、草角力くさずもうの関取で、外に小僧の宗之助は十三で買い喰いの名人、小女のお春は十四で滅法可愛らしい、下女のお竹は三十でつまみ喰い免許皆伝」