茅草ちがや)” の例文
茅草ちがや・尾花の布きなびく草の海の上に、ならはりの雑木林が長濤のようにうち冠さっていた。榛の木は房玉のような青い実をつけかけ、風が吹くと触れ合ってかすかな音を立てた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
元亨釈書げんこうしゃくしょ』に藤原伊勢人いせひと勝地を得て観音を安置せんと、貴船神きぶねじんの夢告により白馬に鞍置き童を乗せ馬の行くに任すと山中茅草ちがやの上にとまる、その地へ寺を立てたのが鞍馬寺だとある。