花室はなむろ)” の例文
前刻さっきから多時しばらくそうやっていたと見えて、ただしくしく泣く。おくれ毛が揺れるばかり。慰めていそうな貴婦人も、差俯向さしうつむいて、無言の処で、仔細しさいは知れず……花室はなむろが夜風に冷えて、咲凋さきしおれたという風情。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
花室はなむろかい、綺麗だね。」
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)