トップ
>
艫綱
>
ともづな
ふりがな文庫
“
艫綱
(
ともづな
)” の例文
重い荷物を白鮫号に積み込んだ私達は、この吹き溜りには風がないので、岸伝いに白鮫号の
艫綱
(
ともづな
)
を引っ張って、風のある入江の口までやって来た。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
栄三郎がプッツリと
艫綱
(
ともづな
)
を切って放すと、岸にののしる左膳らの声をあとに、満々たる潮に乗って舟は中流をさした。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
おいおい、その綱を切つちやいかん。死なばもろとも、夫婦は二世、切つても切れねえ
縁
(
えにし
)
の
艫綱
(
ともづな
)
、あ、いけねえ、切つちやつた。助けてくれ! おれは泳ぎが出來ねえのだ。白状する。
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
海産物会社の
印袢天
(
しるしばんてん
)
を着たり、犬の皮か何かを裏につけた
外套
(
がいとう
)
を深々と羽織ったりした男たちが、右往左往に走りまわるそのあたりを目がけて、君の兄上が手慣れたさばきでさっと
艫綱
(
ともづな
)
を投げると
生まれいずる悩み
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
下男の早川は、ヨットの
艫綱
(
ともづな
)
を岩の間の杭に縛りつけたり、船小屋からシートを取り出してヨットの
船体
(
ハル
)
へ打掛けたりしていたので、私達よりもずっと遅れてしまった。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
▼ もっと見る
おいおい、その綱を切つちやいかん。死なばもろとも、夫婦は二世、切つても切れねえ
縁
(
えにし
)
の
艫綱
(
ともづな
)
、あ、いけねえ、切つちやつた。助けてくれ! おれは泳ぎが出来ねえのだ。白状する。
お伽草紙
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
艫
漢検1級
部首:⾈
22画
綱
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“艫”で始まる語句
艫
艫舵
艫櫓
艫寄
艫櫂
艫舳
艫先
艫幕
艫擢
艫板