船納涼ふなすずみ)” の例文
取縋とりすがる法もあるけれども、対手あいて方はそれなり口も利かなかった咄嗟とっさの間、お夏は船納涼ふなすずみ転寝うたたねにもついぞ覚えぬ、冷たさを身に感じて、人心地もなく小刻こきざみにつかつかときびすを返した。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)