“臙脂皿”の読み方と例文
読み方割合
べにざら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、臙脂皿べにざらくちると、お鉄漿はぐろ光りの歯の前に、年増ざかりの肉感の灯が赤くともされたように見えた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春の訪れをかたくこばんで、昼もしとみをおろし、鏡は袋に、臙脂皿べにざらや櫛ははこのうちにふかくひそめられたまま、几帳きちょうの蔭に、春はこれからのうら若い佳人が、黒髪のなかに珠の容貌かおを埋めて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)