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腕力
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わんりょく
ふりがな文庫
“
腕力
(
わんりょく
)” の例文
不善ある時はすなわち忠をもってこれを化し、
侵暴
(
しんぼう
)
ある時はすなわち仁をもってこれを固うした。
腕力
(
わんりょく
)
の必要を見ぬゆえんである。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
この前にも述べたごとく
野蛮
(
やばん
)
の社会においては
腕力
(
わんりょく
)
ある者が最強者で、最大勝利者で、人も尊敬し自己もまた得意であった。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
兼吉は、
腕力
(
わんりょく
)
では花前によりつけないから、五郎に
加勢
(
かせい
)
を
頼
(
たの
)
んだのだ。
事実
(
じじつ
)
は兼吉が牛をたたいたのかもしれないが、ふたりのいい
状
(
じょう
)
はそうであった。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
俺と山嵐はこれで
分
(
わか
)
れた。赤シャツが
果
(
はた
)
たして山嵐の推察通りをやったのなら、実にひどい奴だ。
到底
(
とうてい
)
智慧比べで勝てる奴ではない。どうしても
腕力
(
わんりょく
)
でなくっちゃ
駄目
(
だめ
)
だ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
勘太郎から見れば
馬鹿
(
ばか
)
としか思われない男が、ただ
腕力
(
わんりょく
)
があるばかりに勘太郎をいいように引きまわしていた。勘太郎はそれを
腹
(
はら
)
の中でずいぶんくやしがりながらも、どうすることも出来なかった。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
▼ もっと見る
「しかしかれは
腕力
(
わんりょく
)
に……」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
もっとも普通に女子は男子に劣るという言葉のうちには、
腕力
(
わんりょく
)
の差違を含めることはいうまでもないが、
思慮
(
しりょ
)
において男子の女子に
優越
(
ゆうえつ
)
なることを述べたのである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
もちろんこれは
腕力
(
わんりょく
)
の戦いでなく、経済的の戦いである。この戦いはすでに開始せられ、工場において、学校において、商店において、事務所において、女性は一部男性に代って仕事しつつある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
“腕力”の意味
《名詞》
腕の力。
自分の希望などを通すために相手を殴ったり、押さえつけたりする肉体的な力。
(比喩的)意思決定に際し、意向を強引に押し通すこと。またそのような能力。
(出典:Wiktionary)
腕
常用漢字
中学
部首:⾁
12画
力
常用漢字
小1
部首:⼒
2画
“腕力”で始まる語句
腕力付
腕力的基督教