脱心ぬかり)” の例文
飛んだことになりました、申訳がございません。「なあに貴下あなたの落度じゃない、僕が職務の脱心ぬかりであった。いやしからば。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
脱心ぬかりたりと心急立せきたち、本郷のとおりへ駈出でて、東西を見渡せば、一町ばかりさきに立ちて、日蔭を明神坂の方へ、急ぎ足に歩み行く後姿うしろつきはその者なれば、遠く離れて見失わじと、裏長屋の近道をくぐりて
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)