胡麻塩ごましほ)” の例文
旧字:胡麻鹽
小林氏は胡麻塩ごましほの頭をじつとかしげて考へ込んでゐたが、皿が済んで紅茶が出る頃になつて、やつとその理由わけが判つた。
偖主人の鬼一殿は何処におはすぞと見てあれば、大玄関の真中に、大礼服のよそほひ美々しく、左手ゆんで剣𣠽けんぱを握り、右に胡麻塩ごましほ長髯ちようせんし、いかめしき顔して、眼鏡を光らしつゝたゝずみたまふが
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)