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肯
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うな
ふりがな文庫
“
肯
(
うな
)” の例文
眠元朗は、女をながめたが、女もその言葉には
肯
(
うな
)
ずくような面持ちで、しずかに娘の方を向いた。——娘は黙っていた。そしてやっと口をひらくと言った。
みずうみ
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
娘は前掛のはしを
弄
(
いじ
)
くりながら低声で
肯
(
うな
)
ずいたが、そこへ戻ってくると、くるッと向うむきに起ってしまった。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
「ではどうか、そう願います」と云って自分が立ちかけた時、兄は「ああ」と
肯
(
うな
)
ずいて見せたが、自分が敷居を
跨
(
また
)
ぐ
拍子
(
ひょうし
)
に「おい二郎」とまた呼び戻した。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、マダム・ヴァンクールは何もいわずに
肯
(
うな
)
ずいてみせた。
ふみたば
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
千久馬は、それに応へる代りに、大きく
肯
(
うな
)
づいてみせた。
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
▼ もっと見る
お重は明らかに
嫂
(
あによめ
)
を嫌っていた。これは学究的に孤独な兄に同情が強いためと誰にも
肯
(
うな
)
ずかれた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私が
肯
(
うな
)
ずくと、安心したようにほっと溜息をして
自責
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
細君は
微
(
かす
)
かに眼を開けて、枕の上で軽く
肯
(
うな
)
ずいた。健三はそのまま外へ出た。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
肯
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
“肯”を含む語句
首肯
肯分
肯定
肯入
肯綮
北爾肯州
受肯
弁肯
御肯入
御首肯
肯定者
肯諾
肯首
首肯点頭