肘掛ひじか)” の例文
もたれや肘掛ひじかけの彫りものに、色々むずかしい註文があったり、クッションの工合ぐあい、各部の寸法などに、微妙な好みがあったりして、それを作る者には
人間椅子 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
肘掛ひじか椅子いすをガス・ストーブのそばきずっていって、疲れた身体からだをぐったりとその上に乗せた。
五階の窓:02 合作の二 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
何の気なしに、釘勘と金吾が、そこの肘掛ひじかけ窓をあけて、あなたの群衆に目をやりました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから低い肘掛ひじかけ椅子に深く掛けて、ゆっくりと茶をすすり、菓子をつまむ、あたりはひっそりと静かでなんの物音もしない、仕事をしたあとの満足と快い疲れにうっとりとなって
四年間 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)