“翠屏山”の読み方と例文
読み方割合
すいへいざん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「女房の巧雲から、君へむかって、詫びをいわせる。すまないが、明日のひる、城門外の翠屏山すいへいざんへ来てくれないか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、時遷は間道かんどうへさして、先に立った。——かくてここ翠屏山すいへいざんにおける“潘巧雲はんこううん殺し”の一場面は、そのあとで、薊州じゅうの大評判となった以外に話はない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
翠屏山すいへいざんは、薊州東門のそと、郊外二十里のところ。全山は墓地であり、たけなす草、かば白楊はくようの茂み、道は磊々らいらいの石コロで、途中には寺も庵もなく、ただ山上に荒れ朽ちた岳廟がくびょうがあると聞くばかり……。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)