“翠紗”の読み方と例文
読み方割合
すいしゃ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見れば、金華の車蓋しゃがいに、珠簾しゅれんの揺れ鳴る一車がきしみ通って行く。四方翠紗すいしゃ籠屏ろうびょうの裡に、透いて見える絵の如き人は貂蝉ちょうせんであった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは、翠紗すいしゃ蚊㡡かやのせいでもない。燭のゆらぐ加減でもない。光秀の心のうちにあるものの色であり影であろう。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
燭の影がことさら青く見えたわけは、光秀のまわりに翠紗すいしゃ蚊㡡かやが広くめぐっていたからであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)