罪亡つみほろ)” の例文
ペリカンを追い出した余は其姉妹に当るオノトを新らしく迎え入れて、それで万年筆に対して幾分か罪亡つみほろぼしをしたつもりなのである。
余と万年筆 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今こうして懺悔話をいたしますのも、亡き夫への、せめてもの罪亡つみほろぼしでございます。
人でなしの恋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「だから、罪亡つみほろぼしにならアなあ」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君の犯した罪亡つみほろぼしに、たった一言云ってくれ給え。君の一言で、歴史上に前例もない様な恐ろしい大犯罪を未然に防ぐことが出来るのだ。お願いだ。小雪さん。……オヤ、どうかしたのか。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)