縮見シヾミ)” の例文
来目部クメベ小楯が、縮見シヾミ細目ホソメの新室に招かれた時、舞人として舞ふ事を、億計オケ王の尻ごみしたのも、此側から見るべきであらう。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此信仰の古いものは、縮見シヾミ細目の家の新室ニヒムロウタゲにまれびと久米部小楯の為に遊び歌はれた二皇子の伝説の如きものが、其適例を示してゐる。
此舞を舞うたのは弘計王で、度々言うて来た縮見シヾミの室ほぎの時であつたのも、家の精霊を小人と考へて居た平安朝頃の観念を、溯らして見る事が出来れば、説明はうまくつく。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
白髮天皇の二年冬十一月、播磨の國司山部連の先祖伊與イヨ來目部クメベ小楯ヲタテ、赤石郡に於て、自ら新甞の供物を辨ず。適、縮見シヾミ屯倉ミヤケオビト、新室の縱賞ホカヒして、夜を以て晝に繼ぐに會ふ。(顯宗紀)