“緋寒桜”の読み方と例文
読み方割合
ひかんざくら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湖水、教会堂、凄艶せいえん緋寒桜ひかんざくら爆竹ばくちくの音、むせるやうな高原の匂ひ、ゆき子は瞼に仏印の景観を浮べ、郷愁きやうしうにかられてゆくと、くつくつとせぐりあげるやうに涙を流してゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
さてこの桜の名は何んというかと言うとそれは緋寒桜ひかんざくらと呼ぶもんだ。またあるいは寒緋桜かんひざくらともいわれている。元来この桜は何処の産かと言うとこれは台湾の山に生じている者である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)