しつ)” の例文
其支柱にしつかりトマトの茎を結び付けても、まだ其果実の重量で枝が折れる。従て枝も亦支へてやらねばならぬ事もある。
百姓日記 (新字旧仮名) / 石川三四郎(著)
もしさう云つて身を投げ伏せて来たら、両手でしつかり女を抱いてやらうとも思つた。女はたうとう仕度をしてしまつた。待つた詞が女の口からもれさうにもない。
計画 (新字旧仮名) / 平出修(著)
いてつくやうな風が吹き上げる縞羅紗しまらしやの外套を、しつかと身に引きしめてゐられるのや、私たちが心を引き立てゝ、先生の云はれる「勇敢な兵士」の如く、前進するやうに、訓言や、たとへばなしなどで
もしさう云つて身を投げ伏せて來たら、兩手でしつかり女を抱いてやらうとも思つた。女はとうとう仕度をしてしまつた。待つたことばが女の口からもれさうにもない。
計画 (旧字旧仮名) / 平出修(著)