従兄妹いとここひし合つて、青木さんの境遇きやうぐうにすれば多少たせう早過はやすぎもしたのであつたが、たがひおもひつめた若々わか/\しい熱情ねつじやうのまゝにおもつて結婚生活けつこんせいくわつにはいつた二人は、まる三年かんたそのころになつて
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)