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絆纒
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はんてん
ふりがな文庫
“
絆纒
(
はんてん
)” の例文
「昨夜のお供ですよ。提灯は手拭で鉢卷をさせて紋所を隱してあつたし、供の者の
絆纒
(
はんてん
)
は皆んな裏返しに着て居たさうで」
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
汚れた
絆纒
(
はんてん
)
に、色の褪せた紺腿引をはき、シベリヤの農夫のように、脚にグルグルと
襤褸
(
ぼろ
)
をまきつけている。
キャラコさん:10 馬と老人
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
折しも湯島台から、近道を、上野
山内
(
さんない
)
へと急ぐ人と見えて、大なし
絆纒
(
はんてん
)
、
奴姿
(
やっこすがた
)
の
僕
(
しもべ
)
を供につれた
若衆
(
わかしゅ
)
ひとりと、
袖
(
そで
)
擦り合わんばかりに行き違ったのであります。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
一度もう
床
(
とこ
)
へ入つたらしく、
長襦袢
(
ながじゆばん
)
の上に
絆纒
(
はんてん
)
を引つかけて、だらしはないけれど、いかにも仇つぽい姿です。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
佐吉は
絆纒
(
はんてん
)
をぬぎすてると、
逆落
(
さかおと
)
しに川の中へ躍りこみ、ほどなく佐倉屋をかかえて上って来て、艫から差しだしている手へ佐倉屋の襟をつかませたが、フト
顎十郎捕物帳:14 蕃拉布
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
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プーンと言つた
鋸引
(
のこぎりびき
)
でもするやうな、
虻
(
あぶ
)
が障子の間へ入つたやうな、——私も聽きましたとも。すると主人は飛起きて、
絆纒
(
はんてん
)
を引つ掛けて、
手燭
(
てしよく
)
と鍵を持つて、廊下傳ひに土藏の方へ行きました。
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
提灯の
紋
(
もん
)
とか、お供の
絆纒
(
はんてん
)
とか、何にか目印があるだらう
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「黒の
絆纒
(
はんてん
)
に紺の
股引
(
もゝひき
)
で、頬冠りも黒かつたやうで」
銭形平次捕物控:188 お長屋碁会
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
絆
漢検1級
部首:⽷
11画
纒
漢検準1級
部首:⽷
22画
“絆纒”で始まる語句
絆纒着