素迅すばし)” の例文
そしてこの行列の中にいた者であったが、素迅すばしこく、いつのまにか湖岸へ駈けて、すぐ戻って来たものとみえる。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
木登り屋根登りはする、小姓組の小さい仲間を泣かす、悪戯わるさはする、逃げることはまたおそろしく素迅すばしッこい。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もう用はないといった容子ようすで、伊織は答えずに、その部屋から素迅すばしッこく飛出してしまった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なンてえ素迅すばしッこい奴らだろう。神出鬼没たあ、奴らのことか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)