糺問所きゅうもんじょ)” の例文
間もなく老人と姉さんと母子二人出京して、ソレから糺問所きゅうもんじょの様子もわか差入物さしいれものなどして居る中に、阿母おっかさんが是非ぜひ釜次郎かまじろうに逢いたいと云出いいだした。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
宗教糺問所きゅうもんじょの刑僧は、みな善良素朴な人間ばかりで、残忍な拷問法ごうもんほうを考えだしたベラミン僧正などは、衣についた蚤をあわれんで、払いのけることさえしなかったということである。
青髯二百八十三人の妻 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
所が榎本えのもとが今度糺問所きゅうもんじょの手にかかって居て、そのせつ、榎本の阿母おっかさんもあねさんもお内儀かみさんも静岡に居るが、一向釜次郎かまじろうの処から便りがないのでおおいに案じて居ると
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
所が榎本釜次郎えのもとかまじろうだ。釜次郎は節蔵せつぞうよりか少し遅れて此方こっちかえって来て同じく糺問所きゅうもんじょの手にかかって居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)