“糸女”の読み方と例文
読み方割合
いとめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
否々、たしか糸女いとめにて釣りしなり、今日は水濁り過たれば、小鱸は少しも懸らず、鯰のみ懸れるなり。其の如きものを呑み居しは、想ふに、その鯰は、一旦置縄の鈎を
釣好隠居の懺悔 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
前夜近処より、糸女いとめ餌を取らせ、又小鱸鈎にを巻かせなどしたりしかば、常に無頓着なりしに似ず、今かかる物の出でしを怪み、之を予に示して、「水蛭ひるにて釣らせらるゝにや」となじれり。
釣好隠居の懺悔 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
前回の出遊には、天気思わしからず、餌も、糸女いとめのみなりしに、尚二本を獲たりし。今日の空模様は、前遊に比べて、好くとも悪しきかたには非ず。殊に袋餌の用意有り、好結果必ず疑い無し。
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)