粒選つぶえり)” の例文
編輯から印刷から体裁から全部に渡って紅葉好みの贅沢ぜいたくな元禄趣味が現われ、内容も一と粒選つぶえりで少しも算盤気そろばんけがなく、頗る垢抜あかぬけがして気持がかったが、余り算盤気がなさ過ぎて
れば大阪にかぎって日本国中粒選つぶえりのエライ書生の居ようけはない。又江戸に限て日本国中の鈍い書生ばかり居よう訳けもない。しかるに何故なぜソレが違うかと云うことに就ては考えなくてはならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)