竪穴たてあな)” の例文
灰及び燒け木は竪穴たてあなすみより出づる事有り、また貝塚の中より出づる事有り。飮食物いんしよくぶつ煮焚にたきは屋内にても爲し又屋外にても爲せしが如し。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
予想に違わず、その下に丸い竪穴たてあなの口が開いていた。二人は下からの射撃を避けるために身をかわしながら、サッと懐中電燈の光を穴の中に投じた。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
深い竪穴たてあなの中へ、棒っきれのように落ちこんだのだった——おとし穴。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
住居ぢうきよの大小は家族かぞくの多少に因る事勿論もちろんなれど塲合ばあひに由つては一個いつこの大部屋をもうくる代りに數個すうこの小部屋を作る事も有りしと思はる。瓢形ひやうかた竪穴たてあなの如き即ち其例なり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
三、竪穴たてあな。直徑二三間或は四五間の摺り鉢形の大穴。好例釧路國釧路郡役所近傍に在り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)