立対たちむか)” の例文
さらば隅田河原に来い、幾名とでも立対たちむかって、巌流がんりゅうが秘術と、物干竿の斬れ味を見せて進ぜるといったところ、今日五名して待つというので出向いたまでです。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御念には及びませぬ、臙脂屋は商人でござる。世界諸国に立対たちむかい居る日本国の商人でござりまする。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「よし、後で彼方むこうへ来い。まわりに人がいると思って大口を叩いても、人中を離れたら立対たちむかえまい」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)