“空駕籠”の読み方と例文
読み方割合
からかご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と向こうから駕籠が来た。「空駕籠からかごだな、おあつらえ向きだ。万事浮世はこういきてえものさ。駕籠屋アッ」と大声で呼びとめた。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
呂宋兵衛るそんべえが身をぬいた空駕籠からかごのなかへ、咲耶子さくやこのからだをしこんで、その、人目ひとめにつく身なりの上へ、蚕婆かいこばばあと同じくろいふくをふわりとかぶせた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朝太郎が四歳になった秋の初めに、城下から代官様が大勢の家来に空駕籠からかごまもらせて、この淋しい村へやって来ました。村の人たちは胆をつぶして行列を見ていました。
三人の百姓 (新字新仮名) / 秋田雨雀(著)