空財布からさいふ)” の例文
そのうちにゃあ勝ちもした負けもした、いい時ゃ三百四百もにぎったが半日たあ続かねえでトドのつまりが、残ったものア空財布からさいふの中に富籤とみふだ一枚いちめえだ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
昨夜帳尻ちやうじりをしめて現金百十二兩主人に渡し、主人はそれを空財布からさいふに入れてふところに入れたのを見てゐたのですが、死骸の側にはふり出した財布には、小粒で十二兩殘つてゐるだけ