空櫃からびつ)” の例文
法然が往生の時ここへ廟堂を建てて石の空櫃からびつを構えて収めて置いた。この廟所についても多くの奇瑞が伝えられている。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
戴宗はそれを持って、独自の神行法で、すぐ梁山泊りょうざんぱくへと急いでしまい、時遷は空櫃からびつだけをかついで、その日、かねてしめし合せていた街道茶店へ入って行った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「でも。何で空櫃からびつだけをてめえ背負しょってかえるのか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)