空唾からつば)” の例文
しかも、泥だらけな法被を着た捕親が今朝の花川戸であったから、辰は、それこそ蜻蛉のように大きな眼玉をぱちくりさせて空唾からつばを呑んだ。
おもては今にも破れぬべくくれなゐに熱して、舌のかわくにへかねてしきり空唾からつばを吐きつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)