“穴賢”の読み方と例文
読み方割合
あなかしこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「御用人様、——若殿お命を速やかに縮め給え、穴賢あなかしこ——と紅筆で願文がんもんを書くような人間は、御屋敷に心当りはありませんか」
あれなる黒めが、人前もわきまえず怪しからぬ振舞い致そうとしたのでな、それがおかしいのじゃ。尊公方もとくと御覧じ召されよ。自然の摂理と申すものは穴賢あなかしこいものじゃ。
穴賢あなかしこ、この感情は、一度ひとたび入獄の苦をめし人ならでは語るに足らず、語るも耳をおおわんのみ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)