神職様かんぬしさま)” の例文
神職様かんぬしさま、おおせでっしゅ。——自動車にかれたほど、身体からだ怪我けがはあるでしゅが、梅雨空を泳ぐなら、鳶烏とびからすに負けんでしゅ。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神職様かんぬしさま小鮒こぶなどじょうに腹がくちい、貝も小蟹こがにも欲しゅう思わんでございましゅから、白い浪の打ちかえす磯端いそばたを、八よう蓮華れんげに気取り、背後うしろ屏風巌びょうぶいわを、舟後光ふなごこうに真似て、円座して……翁様おきなさま
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
えい、神職様かんぬしさま馬蛤まての穴にかくれた小さなものをしいたげました。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)