神垣かみがき)” の例文
信長の父信秀が、伊勢の神垣かみがき御仕みつかえしたり、禁裡きんりへの奉仕につとめたのも、要するに、こういう田野の人々と同じ心のものだった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君をいのるみちにいそげば神垣かみがきにはや時つげてとりも鳴くなり 津守國貴
愛国百人一首評釈 (旧字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
まどへりとみづから知りて神垣かみがきにのろひのくぎをすてゝかへりぬ
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
神垣かみがきはしるしのすぎもなきものをいかにまがへて折れる榊ぞ
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
神垣かみがきや、このあした
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
九月に入っては、墓山はかやまのまわりを、毎日、土叩つちたたきしてかため、碑のまわりに神垣かみがきを結びはじめた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神垣かみがきや、このあした
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
孤児みなしごにひとしい者ゆえ、神垣かみがきにて元服する分には、仔細あるまじと思い寄って参りました。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)