石刻いしぼり)” の例文
坂の下には、大きな石刻いしぼり獅子ししがある。全身灰色をしておった。尾の細い割に、たてがみうずいた深い頭は四斗樽しとだるほどもあった。前足をそろえて、波を打つ群集の中に眠っていた。獅子は二ついた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)