着膨きぶく)” の例文
その声を耳にすると、何といふことなしに霙まじりの寒い戸外そとの天気が想ひ出される。そのなかを着膨きぶくれした老人としよりの魚売が、濡れとほつた草鞋でびしよびしよと歩いてゐる後姿が想ひ出される。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
そこへ丁度顔を出したのはまるまると着膨きぶくれた武夫だった。
玄鶴山房 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その間に、同勢は風呂にはいり、旅舎やどのどてらに着膨きぶくれて
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)