真個しん)” の例文
旧字:眞個
ちょうど、子爵とそのばばあとの間に挟まる、柱にもたれた横顔が婦人おんなに見える西洋画家は、フイと立って、真暗まっくらな座敷の隅へ姿を消した。真個しんに寐入っていたのでは無かったらしい。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)