相戻あいもと)” の例文
しからばすなわち我が輩の所業、その形は世情と相反するに似たりといえども、その実はともに天道の法則にしたがいて天賦の才力を用ゆるの外ならざれば、此彼しひかんごう相戻あいもとることなし。
中元祝酒の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
政府は、果して論者と思想の元素をことにして、その方向まったく相反するものか。政府は、前にいえる廃藩置県以下の諸件をこころよしとせずして、論者の持張じちょうする改進の旨とまったく相戻あいもとるものか。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)