病附やみつき)” の例文
察するに、世間で好く云う病附やみつきということがありはすまいかとお思なすったのだろう。それは杞憂きゆうであった。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
木賃宿の主人が迷惑がるのを、文吉がなだすかして、病人を介抱しているうちに、病附やみつきの急劇であったわりに、九郎右衛門の強い体は少い日数ひかずで病気に打ち勝った。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
わたしは亡くなった女房一人をたよりにして、寂しい生涯を送ったものだが、その女房が三十を越しての初産ういざんでお玉を生んで置いて、とうとうそれが病附やみつきで亡くなった。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)