町端まちはづれ)” の例文
くるまはやがて町端まちはづれを離れて、暗い田舎道へ差懸さしかゝつた。くろい山の姿が月夜の空にそゝり立つて、海のやうに煙つた青田から、蛙が物凄くきしきつてゐた。
或売笑婦の話 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
これが熱海の町端まちはづれの或家の窓から見る風景である。九月の初からわたくしは此処に戦後の日を送つてゐる。秋は去り年も亦日に日に残少くなつて行かうとしてゐる。
冬日の窓 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)