“甲所”の読み方と例文
読み方割合
かんどころ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また自分の話が自分の思う甲所かんどころをちっとも言っていないように思えてきた。相手が何かいつもの友人ではないような気にもなる。相手は自分の少し変なことを感じているに違いないとも思う。
泥濘 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
兎角とかく女と云ふやつは、ものの哀れを感じ易いからな。其処へ親切気を見せさへすれば、すぐにころりと落ちてしまふ。かう云ふ甲所かんどころを知らないから、義輔よしすけ範実のりざねは何と云つても、——待てよ。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)