“生餌”の読み方と例文
読み方割合
いきえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蜘蛛はどうして此の危険な生餌いきえを少しもおそれないでゐられるのでせう? 蜘蛛は鋭い尖つた二本の牙をその頭の下に折り込んで待つてゐます。
自分としては、どうも生唼いけずきがほんとではないかという気がする。異相のある悍馬で、生餌いきえなどを好んだので、そんな名を附したのではあるまいか。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが、そうして相手が自失した有様に、むしろ法水は、残忍な反応を感じたらしかった。彼は、手中の生餌いきえもてあそぶような態度で、ゆったり口を開いた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)