“生傷”の読み方と例文
読み方割合
なまきず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それも度重なつては、犬の喧嘩と振向いて見るものなく、女房の顔には殆ど生傷なまきずが絶えぬといふやうなむしろ浅ましい境遇に陥つて行つた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
数坂峠かずさかとうげという山又山を歩いて居りますも、うちに居れば母親はゝおやおかめに虐められまして、実に生傷なまきずの絶える事がないくらいの訳ですからうちにとては居りませんで
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あんた、いつかてリヽーに引つ掻かれて、生傷なまきず絶やしたことないのんに、わてが抓つたら痛いのんか。」
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)