玉露ぎよくろ)” の例文
両腕はまさに脱ける様だ。斯くして持ち込まれた水は、細君さいくん女中ぢよちうによつて金漿きんしやう玉露ぎよくろと惜み/\使はれる。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
平次は出してくれた玉露ぎよくろらしい茶には見向きもせず、いきなり用事に入つて行きます。
お茶はその頃の世界ではこの上もないぜいと思はれて居る宇治の玉露ぎよくろ、お菓子は殿樣から拜領したといふ、菊形の饀入あんいりの打物、白紙を敷いた腰高の菓子器の上に物々しくも供へてあるのです。