猟矢さつや)” の例文
旧字:獵矢
それでも二人は猟矢さつやと弓とをしっかりと握りしめて、息を殺して忍んで行くと、冷たい湿しめっぽい空気が身にしみて、二人は顫えあがる程に寒くなった。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
巻二(一一八)に舎人皇子とねりのみここたえ奉った歌があり、大宝二年の持統天皇参河みかわ行幸従駕の作、「丈夫ますらを猟矢さつやたばさみ立ち向ひ射る的形まとかたは見るにさやけし」(巻一・六一)があるから
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)