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物象
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もの
ふりがな文庫
“
物象
(
もの
)” の例文
祖父は根かぎり眼を
瞠
(
みは
)
つてゐたが、呪はしい睡魔が、執念く彼の眼の前の
物象
(
もの
)
を曇らせてしまつた。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:06 紛失した国書
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
耳に風がうなり、
睫毛
(
まつげ
)
に霧が痛いほどぶつかッて後ろになる。地の
物象
(
もの
)
すべて——町、森、原野、山波、渓流——点々たる部落の羊や牛の影までが見る見るあとへ
過
(
よ
)
ぎられて行く。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だからまして本当の夜になると、彼女は大胆に垂れ布をかかげて、人をも
物象
(
もの
)
をも見るのであった。そこでこの時も垂れ布をかかげて、やって来た人の姿を見た。と、若い女であった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
私は彼の烈しい洞察がいつも
物象
(
もの
)
の魂につき刺されるのに驚いた。
或る少女の死まで
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
象
常用漢字
小5
部首:⾗
12画
“物”で始まる語句
物
物凄
物語
物憂
物識
物怪
物騒
物置
物音
物思